家でじっくりウェブ探検を 亀山市歴史博物館が呼び掛け - 中日新聞

「亀山こども歴史館」のトップページ＝亀山市若山町の市歴史博物館で

　新型コロナウイルスの感染が拡大し、家で過ごす時間が増える中、亀山市歴史博物館（若山町）が、市の歴史について学べる公式ウェブサイトの活用を呼び掛けている。小林秀樹館長（５５）は「こういう時節だからこそ、家でも楽しんで学んでもらえれば」と話す。

　同館は二〇〇三年に公式サイトを開設。子ども向けページ「亀山こども歴史館」や、市の歴史を詳しく解説するページ「亀山市史」を作り、内容を充実させてきた。同館は「せっかくの成果を見てほしい」と、市民講座で宣伝したり、館内に体験ブースを設置したりしてきたが、年間の公式サイト来場者数は、平均九千人ほどにとどまっている。

　亀山こども歴史館には、「むかしの道と交通」など、亀山に関する十三のテーマがまとめられている。全ての漢字にふりがなのあるモードに切り替えることもでき、子どもが読みやすいよう工夫されている。

　亀山市史のページでは、空中写真に写る建物や場所をクリックすることで、その解説を見られる機能がお薦めだという。民俗分野は特に充実しており、市内で盛んな獅子舞や、関の山車といった祭礼などについて、動画や画像が付いた詳細な解説を見られる。

地域の歴史について詳しい情報が得られる「亀山市史」のトップページ

　小林館長は「普段関心があって調べてみようと思っても、時間を取れない方が多かったと思う。そうした地元のことを知りたい方はもちろん、家にいるお子さんにも、ぜひ利用してほしい」と呼び掛ける。亀山市歴史博物館は二十日〜五月六日に臨時休館となるが、電話での問い合わせは受け付ける。

　（問）同館＝０５９５（８３）３０００

　（上井啓太郎）

◆ＳＮＳで紹介　鈴鹿市考古博物館

　一方、休館中の鈴鹿市考古博物館（国分町）では、見学に来ることができない市民のために、会員制交流サイト（ＳＮＳ）を通じて展示物の紹介に力を入れている。

　主な題材は四月一日から開催する予定だった速報展「発掘された鈴鹿２０１９」。昨年一年間の発掘調査の成果を解説する展示で、伊勢国府跡（長者屋敷遺跡）から原形の多くを残す形で出土した縄文式土器などを目玉に位置付けていた。

　学芸員らはツイッターとフェイスブックを駆使し、「見どころ紹介」と題し、頻繁に情報を更新している。

　（片山健生）

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