ワゴンで運ばれてきたスイーツを選ぶ客=2日、岐阜市長良福光、都ホテル岐阜長良川
「東海3県の人に来てもらえる宿泊プランに作り替える。国内需要を掘り起こさなければ」。岐阜市の長良川河畔にある「都ホテル岐阜長良川」の釜谷祥成総支配人は意気込む。宿泊客の半数を占めていた訪日外国人客(インバウンド)は激減し、方向転換を迫られている。一方、首都圏から商談で訪れる出張客が大きく減ったJR岐阜駅前のビジネスホテルは「個人の観光客を取り込みたい」と構想を巡らす。市内の宿泊業と観光業は「埋もれた需要」を発掘しようと模索を続けている。
長良川河畔の七つの旅館・ホテルでつくる岐阜長良川温泉旅館協同組合によると、7、8月の宿泊者は前年の4割程度。9月の4連休は多くの宿泊施設で満室となったが、客足は戻り切っていない。昨年の宿泊者は、東海3県からの来訪が4割だったが、今年8月は6割以上を占めた。「域内観光」の需要取り込みが生き残りの鍵となる。
都ホテル岐阜長良川は7月、あまり利用のなかった30~40代の女性向けにランチとディナーのデザートを充実させた。従業員が客の前にスイーツを運び、客は好きなものを選ぶ。釜谷総支配人は「人の動きをつくるきっかけに」と語る。
県内への経済波及効果が約20億円との試算もある長良川鵜飼にも影響が。8月の観覧船の乗船客数は前年同月比74%減、9月も同77%減となった。岐阜市などが需要喚起策として7、8月に長良川鵜飼と大河ドラマ館の観覧、宿泊をセットに販売した「地元に泊まろうキャンペーン」には、見込み通り約3500人の市民が予約した。6月から9月末までの乗船客数計1万2384人のうち、3割以上を市民が占めた。鵜飼観覧船事務所の林素生所長は「市民から『実物が見られてよかった』との声をよく聞いた。来年は友達と来てくれれば」と期待する。
客数が大きく減ったのはビジネスホテルも同じ。JR岐阜駅周辺を中心に市内13のホテルでつくる岐阜ホテル会によると、加盟ホテルの平均稼働率は昨年12月まで80%前後で推移していたが、7、8月はいずれも45%に減少。これまでの客は出張組だったが、リモート商談などが定着し、苦しい経営を強いられている。
「観光客を受け入れる施設作りをしないと生き残れない」。同駅前のビジネスホテル「ホテルイルクレド岐阜」の藤井幸彦支配人は打ち明ける。駅前のビジネスホテルの客室のうち、7、8割がシングルルームのため、個人客が重要という。「本来のターゲットは1人の出張客。そのサービスは保ち、観光客をどう迎え入れるかが大事」と語る。
訪日外国人客が見込めない中、国内の観光客の取り合いになるとの懸念に対し、釜谷総支配人は「低価格で泊まりたい人と、それでは満足できない人とで違いがあり、競合しない。お互い、違う形で岐阜に人を呼べる形をつくっていけたら」と語る。藤井支配人は「岐阜に来てもらうことが大切。一企業の努力ではとてもできない。ホテル会や旅館組合、行政が一緒になって岐阜の魅力を高められれば」と力を込める。
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October 05, 2020 at 06:15AM
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外国人観光者が激減→国内に照準 ホテル「埋もれた需要」発掘 - 岐阜新聞
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