ＨＶ車から家へ非常時給電システムトヨタホーム９月発売 - 中日新聞

車から家に電気を供給するトヨタホームの新サービスについて説明する担当者＝愛知県刈谷市で

　トヨタホームは２７日、災害で自宅が停電になった際、ハイブリッド車（ＨＶ）やプラグインハイブリッド車（ＰＨＶ）のような電動車から家に電気を供給する非常時給電システム「クルマｄｅ給電」を報道各社に公開した。９月１日に新築やリフォームの物件向けに発売する。

　電動車の車内コンセントと家をコードでつなぎ、リビングやキッチンなど生活に必要な住宅設備に電気を送る。数日間は冷蔵庫や照明が使え、自宅で災害復旧を待てるという。車の蓄電池から電力供給する仕組みは「車から家へ」の意味で「ビークル・トゥ・ホーム（Ｖ２Ｈ）」と呼ばれ、ＨＶにも対応したシステムは業界初としている。

　同社は昨年、電動車を日常的に蓄電池のように使い、家全体に電力供給できるシステムを発売済みだが、費用は１００万円以上かかる。今回の「クルマｄｅ給電」は非常時に使う簡易版の位置付けで、新築では３７万円ほどで導入可能。担当者は「多く出回っているＨＶに対応しているので、広く普及してほしい」と期待する。